ノーレート列伝1
いつもより少し早く仕事が終わり、電車へ乗る。
普段は奥へ入るのだが、その日はなんとなく手前の扉に寄りかかった。
渋谷―。
俺は昔からこの街が嫌いだ。
人に呼び出されでもしなければ降りることは殆どない。
向けどころのないエネルギーを、仲間ともいえぬ仲間とつるんで吐き出す。
そんな奴らに嫌悪感を抱いていたのかもしれない。
混雑していたため、一旦ホームへ降りる。
ふと、遠くに見える麻雀の文字に気をとられた。
扉は締まってしまった。
いや、締まるのを待っていたんだろうか。
慣れない街。
少し高いレートで打ちたかった。
なぜか殺気のようなものを覚えて・・・
つづく
普段は奥へ入るのだが、その日はなんとなく手前の扉に寄りかかった。
渋谷―。
俺は昔からこの街が嫌いだ。
人に呼び出されでもしなければ降りることは殆どない。
向けどころのないエネルギーを、仲間ともいえぬ仲間とつるんで吐き出す。
そんな奴らに嫌悪感を抱いていたのかもしれない。
混雑していたため、一旦ホームへ降りる。
ふと、遠くに見える麻雀の文字に気をとられた。
扉は締まってしまった。
いや、締まるのを待っていたんだろうか。
慣れない街。
少し高いレートで打ちたかった。
なぜか殺気のようなものを覚えて・・・
つづく
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